保育士の給料の実態

給料

平均給与

2017年のデータで見ると、保育士の平均給与は、月収で21万円ほど、ボーナスで58万円ほどになっています。
他の職種と比べると、月収で10万円ほど安く、給与アップのペースも低いです。
20代前半だとこの平均よりも低く、30代になると平均に届きます。
そして、50代や60代でも平均月収は24万円前後であり、ボーナスも少ないです。
やはりこれでは、家族を持って生活するのは厳しいでしょう。
この額は額面での金額となるので、実際は税金など引かれて、手取りはさらに少なくなります。

ただ公立の保育園もあり、こちらだと長く努めるほど、公務員の収入に照らし合わせて給与もアップしていき、収入も多くなります。
しかし、公立の保育園は、私立よりも安定した収入を得られるので、人気があり狭き門です。

参考サイト : http://www.hoikujyouhou.com/hoiku_club/113

給与が低い原因

保育士の給与が低い原因は、保育園も収入が少ないということがあります。
保育園は、親御さんからの保育料と、国の補助金で成り立っています。
補助金は、通う子供の人数などによって、一律いくらと決められています。
許可外保育園となると、補助金はなく、保育料のみが収入です。
補助金はもちろん税金なので大幅に上げることは難しく、保育料も一律いくらと決まっているために、どうがんばっても保育園の収入は一定額の範囲で決まるのです。

これは全国どこの地域の保育園でも同じであり、そのために、保育士の給料も、地方と都会では多小差がありますが、ほとんど変わらず、低いという現状になっています。

このような現状をふまえて、国では保育士の給与を5%上げると言っています。
また主任や専門リーダーなどの役職を作り、このような方達に、手当として数万円支給する予定です。
ただ現状の、補助金と保育料の制度を変えないと、大幅な給与アップは難しいでしょう。

保育士の現状

それでは、実際に現場で働く保育士はどのような待遇を受けているのでしょうか?
いくつか実態をご紹介します。

  • 30年近く保育士をしていても給与は25万円前後
  • 朝7時から夜の8時や9時まで仕事がある
  • 小学生の子供を持つ保育士は、帰りが遅いと困るので遅番は出来ないというと、正社員での契約が出来なかった

このほかにも、親が保育士の役割を理解せず、自分の子供だけ面倒を見て欲しい、保育園に預ければオムツ換えをしてくれるので楽など、現場を無視した親もいます。

保育士の給与を改善するには、保育園だけで行えることには限界があり、国や自治他のバックアップが必要です。
すでに一部の自治体では、保育士の給与を3万円程度アップする、また保育士用の宿舎を整備するなど、バックアップ体制を整えています。
現在はまだ他の職種と比べると給与が低く、今後のさらなる改善が待たれることでしょう。