待機児童問題について

待機児童とは

待機児童
待機児童は、保育園への入所条件を満たしながらも、入所できない子供のことを言います。
これは、子供が病気で動けず保育園に行けないなどとは違い、健康な子供ながらも、保育園の定員がいっぱいであり、入所できないことを言います。
入所待ちの子供であり、特に3歳児までの子供や、年度の途中から入所を希望する子供は、入所困難になりやすく、待機児童になることが多いです。

日本は少子化と言われながらも、児童待機は多く、2017年にピークを迎えたと言われています。
原因としては、まず女性の社会進出があり、働く女性が多いために、保育園のニーズが高まります。
核家族化が進み、働いても預けられる親戚や祖父母がいないことが多いのも、待機児童を増やします。

待機児童は都市部で増える傾向にあり、やはり人口が多く、需要が多い都市部ほど、保育園不足になりやすいです。

保育士が少ない

待機児童が多くなっている背景には、保育士が少ないこともあります。
それは保育士の資格を保有しながらも、他の仕事をしている人が多くおり、やはり労働条件が悪いことや、子供を預かるという責任の重い仕事であることから、資格取得後は保育士でなく、別の道を選ぶ人が多いです。

資格保有者は60万人程度いると言われており、保育士は国家資格ながらも、同年代の収入よりも、月収で5万円から10万円程度低いです。
将来的に家族を持って子供を産むことを考えると、保育士ではやっていくのは、厳しいのが現状です。

女性の多い職場なので、出産を機に辞める人も多く、これも保育士不足に繋がり、結果として待機児童を増やします。

国の政策

国としては、2017年のピークまでに、40万人分の児童の受け皿を確保するプランを打ち出しました。
意欲ある地方自治体を支援し、保育園の拡大と待機児童解消を行い、以下の支援内容になります。

  • 国有地利用の保育所を作る
  • 保育士確保
  • 小規模保育事業導入
  • 許可外保育園支援
  • 事業内保育施設支援

特に土地の確保が難しい都市部では、国有地を効率よく使用し、補助費用を出すことで、保育園を増やし、保育士を確保します。
幼稚園でも預かり保育を行うなど、保育園としての運営も出来るようにします。